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出席者41名,うちもぐり3名。

最終回(第25回)は「中央アジア史の課題(3)」と題して講義した。

内容は,‥譽肇襯スタンと称される現在の中華人民共和国新疆ウイグル自治区のテュルク系ムスリムのウイグル人について,⊆腓法屮Εぅ哀襦廚量松里函崚譽肇襯スタン共和国」を学んだ。

特に,中国政府から「分離独立主義」による「暴動」の際に唱えられる「東トルキスタン共和国」とはどのような目的で成立され運営された政権なのか,また「ウイグル」の名称に関しては,辞書などの記載と名称の採用経緯を概観し,どのように「復活」したのかを追った。

それをふまえて,「民族自決」と「民族自治」の面から,旧ソ連崩壊後の中央アジア5か国と新疆ウイグル自治区とを見ていった。

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一年間のこの「東洋史概説」を通じて,中央アジア史を舞台とした「われわれ意識」と「他者」との関係を「知って」もらった。

二年前の「歴史学」でも,アルザス=ロレーヌ地方を舞台とした中学校国語教材「最後の授業」を実際に読みながら,「民族」とはなにか「国民」とはなにかを考えたが,今年度も小生自身の研究テーマである「民族」については,「トルキスタン=ナショナリズム」やキルギスタンでの「民族」分類,「国民」の形成については「英雄の再発見」「ウイグルの名称」などさまざまに(勝手に)試みさせてもらった。

歴史を学習することは,道楽ばかりが目的ではない。ひとつの思想を包含・形成する知識であり道具と考えている。歴史を学ぶことは,よりよい未来を作り出すためとはよく耳にする言葉であるが,その反面で「他者」を創りだし,その「他者」を排除したりすることは指摘されていない。その知識は「目に見えない刃物」のようなものでもある。

以上の学習成果を,どのように判断されるかは受講生自身に委ねられるが,小生自身は一年間の講義を通じて,「視座のひとつ」を提供させていただいた。この講義は,毎回のレポートが楽しみでもあり,一年間モチベーションを高めたまま講義することができました。受講生のみなさん,ありがとうございました。

定期試験は12月18日(木)午前11時から正午までです。頑張ってください。