20120914tuushinまったく残暑が厳しいまま後期授業が始まった。午前中のルーティンを終えて水道橋へ。

セメスターではないので前期の続きで16回目。ただ教材内容の展開はセメスター同様に前期後期を分けている。

第16回は「平和教材「かわいそうなぞう」と歴史学」。

戦時下の1943年に上野動物園で起きた飼育係による猛獣殺処分を素材にして,戦争がいかに非人間的な行為を庶民に強いるものかを訴えた土家由起雄の童話「かわいそうなぞう」(1951年発表)が,教科書に採用される経緯から1985年度を最後に姿を消す(学校図書・教育出版)までを中心に,教科書としての平和教材の問題点と限界について歴史学の立場から学んだ。

一般に「かわいそうなぞう」が有名になったのは,1968年から始まる秋山ちえ子氏のラジオ番組(毎年8月15日に朗読する)であり,それを受けて1970年ノンフィクション絵本として出版されている。最初に教科書に採択されたのは1974年度(学校図書)が始まりである。私自身も氏のラジオ番組を拝聴する者として,またこの作品が民間で長い間(現在でも)平和教材として使われてきた事実とこれまで果たしてきた役割を否定するつもりは全くない。歴史学の講義では教科書教材としての部分に重点を置いて考察した。

教科書に採択されるには,単に「よい作品」だけでは難しく別な潮流を考えなければならない。そして教科書から姿を消すには,猛獣殺害の目的の史実は平和を願うこととは別な理由があったことのみではない部分も存在する。そこにも着目して講義を展開した。

夏休み終了後の最初の講義ということで,視聴覚教材を使用したり,題材も比較的ポピュラーで分かりやすい童話「かわいそうなぞう」を用いた。ただ調べていたら嵌ってしまい,私自身が講義ネタ用に準備した資料量が通常の2倍になってしまったのは不覚であったw とはいえ,今回は1回限りの内容だが広げて講義してみても楽しいのかもしれない。

また現在では,童話「かわいそうなぞう」が若い学生の間ではほとんど知られておらずマイナーな作品になっていたことを気付かされた。

あわせて夏休みの宿題を回収した。内容はある論文を読んでレジュメをつくらせるもの。レジュメについては4月から教員のものを毎週手にしているから,それを真似て作成すればよい。多くの学生にとって,論文を読むこと自体・レジュメを作成すること自体はじめてなのではないだろうか。1・2年後,学生自身が授業で発表させられる時に,そういえばこんなの作ったことがあるな,と思い出してくれればそれでいい(´ω`)

終了後,思った以上に疲れたので,新宿西口で黒ごまハチミツ白玉パフェを食べて充電した。

そういえば先日ユニークなものを入手したよ。今度見せるね(*´ -`)(´- `*)srsr