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研究(満族史・清朝史・東アジア史)や講義(歴史学・東洋史・中国語[漢語]・コンピュータ)等の備忘録

新着文献

満文講読会[訳編]『内国史院檔:順治元年機

282876217_5516587371714403_8946604697952749566_n満文講読会[訳編]『内国史院檔:順治元年機戞陛豕外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2022年3月)非売品

私が携わった本が出版されました。内国史院檔とは実録の草稿のひとつです。最初は同好会として読み始めたものですが、メンバーの科研費を用いて東京外大AA研より出版されました。順治元年(1644)4月~6月(A)という清朝が山海関を入る前後が収められています(詳しくは「序文」を参照)。

紙媒体は、わずか200冊しかないので配布できませんが、電子版で無料公開されました。ご笑覧頂ければ幸いです。

本冊は、クリエイティブ・コモンズの表示-非営利-改変禁止4.0国際ライセンスですが、著作権内および本会の許可による2次創作等の使用は可能です。

以下のURLより無料ダウンロードできます。
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満文講読会[訳編]『内国史院檔:順治元年機


綿貫哲郎「孫可望及其家族」(2020年12月)

Eso9DjpUYAIlWLG論文を上梓しました。

「孫可望及其家族」(『満語研究』2020年2期、2020年12月、110-114頁)[中国語]

清朝に降った孫可望と子孫は康熙年間になると、その地位を剥奪され没落したと言われて来ましたが、実際には公主を下賜されたり当時の政治中枢部と繋がりをもつなど、ある程度の政治的地位を有していたことなどを検証しました。

「第2届国際満学学術研討会」(2019年9月5日から8日;於・中国吉林省吉林師範大学長春校区)で「降清後的孫可望及其家族」の発表内容が改稿され、研究雑誌に掲載されたものです。 

CNKI→綿貫哲郎「孫可望及其家族」

綿貫哲郎「中国史"論文"の集め方(簡易版)」2019年7月

綿貫哲郎「中国史"論文"の集め方(簡易版)」(『中国史史料研究会会報』創刊号、2019年7月)

中国史史料研究会の会報(創刊号)に、「初学者向け論文の集め方」を執筆しました。会報創刊号は、会員は無料、Kindle版は500円(こちら)です。

創刊号の試し読み(冒頭の一部分のみ:無料)はこちら

51-eFbVg+HL■中国史史料研究会会報 創刊号 内容紹介
目次
●亀田俊和「亀田俊和の台湾通信 第2回」
●佐藤信弥「世界漢字学会 第6届年会 参加報告」
●広中一成「東亜同文書院の変遷」
●綿貫哲郎「中国史"論文"の集め方(簡易版)」
●平林緑萌「前漢功臣伝抄 第1回 奚涓」
●佐藤信弥「中国時代劇の世界 第2回『三国志:Secret of Three Kingdoms』」

■研究ガイドからエンタメまで彩り豊かに
●終戦まで約半世紀にわたって上海を拠点に多数の人材を輩出した東亜同文書院。その簡史をまとめた広中一成氏(愛知大学)「東亜同文書院の変遷」は編集子推薦。
●綿貫哲郎氏(日本大学)による研究ガイド「中国史”論文”の集め方(簡易版)」は、論文や図書の探し方や入手法を初学者向けに丁寧に解説したもの。
●準備号で大きな反響を集めた、『観応の擾乱』(中公新書)の亀田俊和氏(台湾大学)による連載「亀田俊和の台湾通信」は待望の続編を掲載。
●『中国古代史研究の最前線』(星海社新書)の佐藤信弥氏(立命館大学)の連載「中国時代劇の世界」では『三国志:Secret of Tree Kingdoms』を取り上げる。また「世界漢字学会 第6届年会 参加報告」は、ドイツのフリードリヒ=アレクサンダー大学の孔子学院が舞台。トラブル続きだったというが?
●平林緑萌氏(志学社)は前漢高祖功臣のうち、侯第七位に列せられながら事績がほとんど残っていない奚涓とその死後に封国を継いだ母侯疵について考察する。

■中国史史料研究会について
中国史史料研究会は、中国史について興味関心のある方ならどなたでも入会可能。
当会Webサイトは下記URLから。会報準備号も無料でダウンロードできる。
http://shigakusha.jp/hoc/

会報準備号(無料)はこちら:https://shigakusha.jp/product/%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e5%8f%b2%e5%8f%b2%e6%96%99%e7%a0%94%e7%a9%b6%e4%bc%9a%e3%80%80%e4%bc%9a%e5%a0%b1%e6%ba%96%e5%82%99%e5%8f%b7/

創刊号の試し読み(冒頭の一部分のみ:無料)はこちら:https://shigakusha.jp/product/hoc-journal-001/

創刊号(Kindle版のみ:Amazonで有料500円)はこちら:https://t.co/ukNAJ8Rk8p

綿貫哲郎「興城古城(寧遠城址)紀行」2019年5月

綿貫哲郎「興城古城(寧遠城址)紀行」(『中国史史料研究会会報』準備号、2019年5月)

中国史史料研究会の会報(準備号)に、明末の軍閥・祖大寿と関係深い寧遠城の紀行文を書きました。準備号は無料でダウンロード可能(こちら)です。

なお、寧遠城に関連する写真はこちらで見ることができます。

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中国史史料研究会会報 準備号 目次
創刊のご挨拶(佐藤信弥)
[回想録]亀田俊和の台湾通信:第1回(亀田俊和)
[学会報告]第29届 中国文字学国際学術研討会参加報告(佐藤信弥)
[紀行]興城古城(寧遠城址)紀行(綿貫哲郎)
[学術札記]前漢功臣伝抄:はじめに(平林緑萌)
[書籍紹介]岡本隆司『近代日本の中国観:石橋湛山・内藤湖南から谷川道雄まで』(池田修太郎)
[エンタメ]中国時代劇の世界:第1回『昭王〜大秦帝国の夜明け〜』(佐藤信弥)
研究会案内
執筆者紹介・編集後記
2019年度 中国史史料研究会役員構成


創刊にあたって
志学社の平林緑萌さんや山田崇仁さんと中国史の新しい研究会、中国史史料研究会を立ち上げようということになり、昨夏以来話し合いを続けてきた。従来の研究会・学会よりも一般の歴史ファンに間口を広げた会にしようということで、論文を掲載する会誌とは別に会報を発行することにし、発行回数も年6回とかなり多めに設定した。本会の準備号は、ひとまず会員の活動報告、研究札記、そして歴史ファンを意識した中国史関連書籍やエンタメの紹介という構成になった。読者の皆様に見守って頂くとともにご支援頂ければ幸いである。(中国史史料研究会会長 佐藤信弥)

中国史史料研究会についてはこちら:https://shigakusha.jp/hoc/

日本語訳の論文2点(Kindle版)

表紙2点志学社(https://shigakusha.jp/)より、以前、中国語で発表した論文の日本語版をKindle版で出しました(志学者論文叢書)。

Amazonでお求めください。1冊300円です(AmazonのKindle Unlimitedだと無料で読めます。冊子版はありません)。


「祖大寿と「祖家将」再論」 (原載『吉林師範大学学報(人文社会科学報)』2017年第6期、2017年11月→『満学研究論集(一)』(中国社会科学出版社、2018年9月に再録)
Kindle版はこちら

「「降清漢人」から「漢軍旗人」へ:「盛京生まれ」を中心に」(原載『清史研究』2015年第4期、2015年11月→劉小萌[主編]『国際青年学者満学研究論集(2015)』中国社会科学出版社、2017年6月に再録) 
Kindle版はこちら





綿貫哲郎「正白旗漢軍一等延恩侯朱氏的封爵」(2017年12月)

zhushi論文を上梓しました。

正白旗漢軍一等延恩侯朱氏的封爵(『満学論叢』第7輯、2017年12月、54-68頁、1.5万字)[中国語]

康熙元年(1662)、清朝は南明永暦政権を崩壊させ中国本土の統治を確実なものとした。しかしながら「朱三太子案」が発生するなど「反清復明」思想は依然として残っていた。聖祖康煕帝は清朝への敵愾心をなくすため「明代後裔」を探し求めたが失敗する。ところが世宗雍正帝が即位すると「明太祖の子孫」の認定・授爵がおこなわれた。その目的や選ばれた朱之韻箸い人物について、満漢関係史だけでなく八旗制研究の視点からも考察した。

「正白旗漢軍一等延恩侯朱氏をめぐって」(第23回満族史研究会大会、2008年5月31日、於日本大学文理学部百周年記念館国際会議場)を基礎に、大幅に内容を改めました。

(奥付は2017年12月発行ですが、実際は2018年6月末発行です)

綿貫哲郎「再論祖大寿与“祖家将”」(2017年11月)

zudashou00論文を上梓しました。

「再論祖大寿与“祖家将”」(『吉林師範大学学報(人文社会科学報)』2017年第6期、26〜40頁、2万余字)[中国語]。

30年前の李洵「祖大寿与“祖家将”」を基礎に、祖氏一族の勃興、祖家将の連繋を衛所制と絡め、さらに彼らの八旗漢軍への編入原則等にも言及しました。

2017年6月末、「国際満学学術研討会」(2017年6月28日から30日;於・中国吉林省吉林師範大学長春校区)での発表内容を活字化したものです。 

CNKI綿貫哲郎「再論祖大寿与“祖家将”」

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綿貫哲郎「従"帰附漢人"転到"漢軍旗人"−以"盛京出生"者為中心」

20151125-100綿貫哲郎「従"帰附漢人"転到"漢軍旗人"−以"盛京出生"者為中心」(『清史研究』2015年第4期)

博士号取得直後に書きあげたものであり、国際満学青年学者論壇(2015年9月11日〜13日;吉林師範大学[四平市])での報告が活字化されたもの。

清朝(後金)に投降した清初の高級漢人将校の立場から「満化」について考察したが、初めて結論ありきから紡いでいった論文。ただ結論を元に調べたところ、同じような事例がいくつも出てきたので間違いないと感じた。以前の「安南黎氏佐領編設始末考」同様、人間のやむを得ない部分を取り上げることができて満足している。さらに精進したい。

国際満学青年学者論壇の記事:こちら

今年度の研究成果のひとつです (*´ -`)(´- `*)srsr

4月6日(月)

IMG_1754夜は某懇談会に参加し、新学期の始まりを実感した。

先日、自宅に戻ると『講談社実用中日・日中辞典』(講談社、2015年3月)がポストに。発注してないけどと中を見たら、以前お手伝いした仕事が完成したものだった。ページ最初の[百科項目執筆]に自分の名前があった。

今年度は特にここに書かないが、目標を設定した。精進したいと思う。

項目執筆した辞書がようやく出ました (*´ -`)(´- `*)srsr

3月9日(月)

20150309雨降りの月曜日。

清朝史・八旗制関連の書籍2冊がほぼ同時発刊。

1.谷井陽子『八旗制度の研究』(京都大学学術出版会、2015年2月)
2.杉山清彦『大清帝国の形成と八旗制』(名古屋大学出版会、2015年3月)

目次はリンク先を参照のこと。2冊のほぼ同時発刊は八旗制の隆盛を感じる。谷井本は書き下ろし(附論1)が1章分追加、杉山本は既発表論文でない分読み応えがある。まずは拙稿がどう引用されているかを確認。これからじっくり読ませて頂くことにする。互いの学説との議論や大きな流れとの関連性も興味深い。

昼間は元教え子4人と昼食を一緒した。各自進路が決まり一息ついていた (*´ -`)(´- `*)srsr

月刊『東方』通算400号

20140525月刊『東方』通算400号「今だからこそ、読んで欲しい、心に残る一冊」に拙文を載せて頂きました。紹介した書籍は西川武臣・伊藤泉美『開国日本と横浜中華街』(大修館書店,2002年)です。

以下,東方書店Facebookより
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東方書店のPR誌『東方』が2014年6月号で、通巻400号となりました!通巻400号を記念して、特集記事を掲載!
4名の先生に「この道を選んだ理由」、総勢79名の先生に「今だからこそ、読んで欲しい、心に残る一冊」を執筆していただきました!目次はこちら。(以下、敬称略)
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【この道を選んだ理由】
・わたしの歩んだ道(荒川清秀)
・自分のために(岩本憲司)
・私が東洋史を志したころ(氣賀澤保規)
・私を「この道」に引き戻してくれた丁玲との出会い(田畑佐和子)
【今だからこそ、読んで欲しい、心に残る一冊】執筆者一覧(79名)
会田大輔/秋山洋子/明木茂夫/安達富美雄/阿南友亮/荒川慎太郎/池上貞子/池田 巧/石川禎浩/石塚 迅/石村 広/板倉聖哲/伊藤さとみ/井ノ口哲也/岩間一弘/宇野木 洋/遠藤雅裕/遠藤光暁/大川純彦/大雄二/小川 隆/岡野 誠/柿沼陽平/蔭山達弥/梶谷 懐/加藤 徹/神鷹徳治/河内利治/川島 真/貴志俊彦/稀代麻也子/木之内 誠/倉橋幸彦/小浜正子/佐々木 睦/櫻井智美/櫻庭ゆみ子/澁谷由里/杉山清彦/鈴木 真/曽 士才/園田節子/盒 智/田口宏二朗/田村容子/千葉謙悟/陳 淑梅/寺沢一俊/中川千枝子/中筋健吉/中西千香/中林広一/中村元哉/奈倉京子/野村鮎子/早川太基/林 香奈/林 幸司/原 宗子/廣野行雄/深町英夫/藤井 隆/牧 陽一/松永光平/丸川哲史/三品英憲/水口拓寿/宮尾正樹/三宅登之/村上信明/森 正夫/森 和/森部 豊/山下一夫/山下清海/遊佐 昇/吉開将人/渡邉義浩/綿貫哲郎
*連載は一切お休みです。
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☆西川武臣・伊藤泉美『開国日本と横浜中華街』:こちら
☆『東方』は店頭にて販売しています。1部110円。
☆オンラインでもデジタル版を購入できます(110円):こちら
☆東方書店:こちら

いちおう伝えたいことは伝えられました (*´ -`)(´- `*)srsr

4月13日(土)

20130413kinutaガイダンス週の最終日。講義日程を一通り済ませたあと,講義準備のタイムスケジュールを埋める予定。こちらも重要。時間取るし。

午前中は砧校舎。今朝も富士山見えず。定年や転任で旧知の先生方が少なくなった土曜日。入門,共に2304教室。ガイダンス+授業(四声と単母音)。土曜日午前なので,メリハリの効いた授業を目指す。

次週から講義一色となる。今年度は仕事量を減らして研究時間を増やしたのだが,授業準備は怠りなくしたい。

紀伊國屋書店新宿本店で,岸政彦『同化と他者化:戦後沖縄の本土就職者たち』ナカニシヤ出版,2013年2月)ほかを購入。気になる社会学の書籍。帰路,電車で寝過ごして京王八王子駅まで運ばれる。せっかくなので,ドンキホーテで籠城用の食料調達。

夕食は家で懐かしのフルーティ♪ なサングリアを頂いた (*´ -`)(´- `*)srsr

紅楼夢と中国文学関連

紅楼夢と中国文学関連の雑誌3種を池間里代子先生(十文字女子大学)より頂きました。

『東京紅学レポート』第1号(2011年12月)
インタヴューに答えて:私と紅楼夢…………中山時子
中国の『紅楼夢』専門研究雑誌について…………栗原順子
荷風と『紅楼夢』…………池間里代子
中国紅学動向(1)…………栗原順子

『東京紅学レポート』第2号(2012年9月)
占夢文化と夢幻文学:夢見の描写という視点からの一試論…………清水洋子
中山時子に『紅楼夢』を教えた包象寅とその周辺…………池間里代子
中国紅学動向(2)…………栗原順子

『日中文学文化研究』No.1(2012年3月)
創刊によせて:設立から継続を臨んで…………中山時子
明清戯曲界における李漁の特異性…………岡晴夫
漢代から六朝におたる「炒法」の変遷…………山中一男
食生活の現場からの一考察:家族共食における関連要因の解析(北京市の場合)…………水野蓉・本間直人
老舎の「蓮蓬簍児」に関する考察:ユーモラスな作風から写実的作風への転換の証し…………大山潔
『廃芸斎集稿』考…………栗原順子
『紅楼夢』にみえる嗅覚表現について…………紅楼夢研究分会
文化研究の方法:牡丹研究を例として…………雨宮久美・池間里代子・本間直人
言わざるを得ない「秘密」の裏に:『破戒』,『こころ』と『傷逝』を例として…………劉暁芳[著]・谷川栄子[訳]
舒乙氏講演抄録…………時松史子[訳]
研究分会発動報告(紅楼夢研究分会/日中食文化研究分会/現代文学研究分会/道教文化学習会)

紅楼夢に近しい研究者といえば周汝昌氏が有名だが,今年5月に95歳で死去していたようだ。
【人民網日本語版】中国古典「紅楼夢」の研究者・周汝昌さん死去: http://j.people.com.cn/94475/7833896.html?from=fetion

劉世─慇驚羇以後的旗務政策(1780-1911)』

劉世─慇驚羇以後的旗務政策(1780-1911)』(指導教授・荘吉発教授,国立台湾師範大学歴史学系碩士論文,2012年6月)

劉さん御本人より国際郵便にて頂戴しました。ありがとうございます。まだ研究が多くない清中期以降の旗人に関する修士論文。活字化と研究の進展を期待します。

2011年2月,台湾での資料調査の折,葉高樹(国立台湾師範大学)先生を通じて紹介いただいた彼女には,台北滞在中,大変お世話になりました。この修士論文を書き終えて,今年度(2012年夏)より政治大学の博士研究生に進学したとのこと。これまでに,マーク=エリオット氏の書評(劉世─嵒床 The Manchu Way: The Eight Banners and Ethnic Identity in Late Imperial China」(『史耘』第14期,2010年6月))も著している若い研究者です。

この修士論文自体も近いうちに国家図書館の博碩士論文知識加値系統にて公開されるようです。


鈴木真「清朝前期の鑲藍旗旗王家」

2012asuzuki鈴木真「清朝前期の鑲藍旗旗王家」(『社会文化史学』第55号,2012年3月)

鈴木真先生(ノートルダム清心女子大学)より頂戴しました。ご紹介が遅くなりましたが,鈴木先生ありがとうございます。

綿貫哲郎[著]・史可非[訳]「安南黎氏佐領編設始末考」(中国語)

20120803zasshi綿貫哲郎[著]・史可非[訳]「安南黎氏佐領編設始末考」(『中国辺疆民族研究』第四輯,中央民族大学出版社,2011年1月)

「安南黎氏佐領編設始末考」(『史潮』新64号,2008年11月)の中国語訳。2009年2月20日(金),学習院大学東洋文化研究所会議室にて来日中の趙令志(中国北京・中央民族大学)氏に差し上げた抜刷から翻訳・掲載を打診された。

これまで中国語の論文は自分で執筆していたが,初めての翻訳者を通じた中国語の論文。他人が訳した場合,自分が執筆するのと比べてニュアンスが大きく変わることを実感した。

熱中症に悩まされた8月3日,東京神田神保町の東方書店にて在庫を確認。

自分にない知的センスをもった人と話すのって楽しい。自分の成長にも繋がるし。さらに難しい漢字をさりげなく間違わず書くのも尊敬に値する。と読みなおしながらいつも感じてる(*´ -`)(´- `*)srsr

谷井陽子「八旗制度再考(五)」・「同(六)」

谷井陽子「八旗制度再考(五)−軍事的背景と戦略」(『天理大学学報』第63巻第1号,2011年10月)
同「八旗制度再考(六)ー軍隊の編制と指揮・管理−」(『天理大学学報』第63巻第2号,2012年2月)

谷井陽子先生(天理大学)より頂戴しました。お送り頂きありがとうございます。予定ではあと1年程で「八旗制度再考(八)」(完結編)を書き終え,さらに1篇書き加えて目処をつけたいとのこと。

高井秀招「『六部成語』(吏部成語)満洲語索引」

高井秀招「『六部成語』(吏部成語)満洲語索引−清代政治構造分析の一環をなす旗人経済構造理解の基礎研究として−」(『国士舘東洋史学』第六号,2012年3月)

高井秀招さん(国士舘大学・院)から,月曜日の勉強会席上にて頂戴しました。ありがとうございます。こういう地道な作業って必要ですし大切なんですよね。

田渕人司「中国残留孤児を描いたモンゴル語によるルポタージュ」

田渕人司「中国残留孤児を描いたモンゴル語によるルポタージュ―ブリンバヤル「良心」とその教育的意義について」(『日本モンゴル文学会』1号,2010年10月)

田渕人司さん(信濃むつみ高等学校)より頂戴しました。高等学校の教員になられてからも研究を続けられているようで,私も見習わなければ。

細谷良夫「新疆ウイグル自治区に残る清代城堡の探訪」

細谷良夫「新疆ウイグル自治区に残る清代城堡の探訪」(『アジア流域文化研究』次2012年3月)

細谷良夫先生(東北学院大学)より頂戴しました。大変ご無沙汰しておりますが,郵送して頂きありがとうございます。

早田輝洋先生より

早田輝洋「満洲語における対格主語」(『九州大学言語学論集』第32号,2011年)

早田輝洋「満洲字概説――有圏点満洲字篇――」(久保智之・林徹・藤代節[編]『チュルク諸語における固有と外来に関する総合的調査研究』CSEL15号,九州大学人文科学研究院,2009年3月)

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早田輝洋先生(元日本言語学会会長)より頂戴しました。いつも郵送してくださり,ありがとうございます。

鍋本由徳「一七世紀イギリス人の見た日本―幕府政治に関わる噂話―」

鍋本由徳「一七世紀イギリス人の見た日本―幕府政治に関わる噂話―」(『生活文化史』第61号,2012年3月)

鍋本由徳先生(日本大学)より頂戴しました。ありがとうございます。

池間里代子先生より

池間里代子「花札の図像学敵考察」(『流通経済大学社会学部論叢』第19巻第2号,2009年3月)

池間里代子「『紅楼夢』の文体的特徴―宴席での表現を中心に」(『流通経済大学論集』Vol46,No4,2012年3月)

本間直人・池間里代子「華麗なる牡丹文化―江戸の牡丹 慍談牡丹灯籠』」(『国際文化表現研究』第8号,2012年3月)

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池間里代子先生(日本大学)に頂戴しました。いつもありがとうございます。

宮崎智絵「インド社会研究の潮流と課題」

宮崎智絵「インド社会研究の潮流と課題」(『二松学舎大学国際政経論集』第18号,2012年3月)

カースト制の研究をされている宮崎智絵先生(立正大学)より頂戴しました。いつもありがとうございます。

岩間一弘・金野純・朱Α高綱博文[編著]『上海:都市生活の現代史』

shanghaifukyousha2002岩間一弘・金野純・朱Α高綱博文[編著]『上海:都市生活の現代史』(風響社,2012年4月)

目次
上海を学ぶ人のために
機‐絣ぅ皀瀬鵑般噂粟験茵1912〜37年
供\鏤・戦後の都市生活―1937〜49年
掘|羚餝很燭量瓦噺充臓1949〜66年
検(顕渋膤很燭虜乱―1966〜78年
后 峅革」と「開放」の胎動―1978〜92年
此々眦拈長期の都市生活―1992〜2010年
察.薀ぅ侫好函璽蝓爾らみる上海と日本
付録

「今や在留邦人が5万人に達する上海。中国の最先端を疾走し,世界の注目を集め続ける都市の来歴を,生活者の視点から読み直す社会史入門。多くの写真・図版を添え,多様な切口で示す百年のエピソードから浮かび上がる,アジアン・メトロポリスの素顔」(帯紙より)

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著者の一人である高綱博文先生(日本大学)より頂戴しました。ありがとうございます。ご紹介が遅れましてすみません。

写真・解説が多く読みやすい。私の留学時期(1990〜1993年;於・復旦大学)のことも詳しく記載されており,懐かしく感じている。

清水享[編著];龍倮貴・摩瑟磁火・張仲仁[著]『台湾 中央研究院傅斯年図書館蔵 彝文(儸儸文)文書解題』

shimizu清水享[編著];龍倮貴・摩瑟磁火・張仲仁[著]『台湾 中央研究院傅斯年図書館蔵 彝文(儸儸文)文書解題』(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所,2012年3月)

現在,台湾の中央研究院傅斯年図書館に所蔵される,内容がほとんど明らかでない彝(イ)族によって書かれた彝文(儸儸[ロロ]文)文書のうち150件(多くは宗教的な教典)について分析したもの。

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兄弟子の清水享(日本大学・実践女子大学・明治大学)氏より頂戴しました。ありがとうございます。

金澤宏明さん(明治大学ほか)より

金澤宏明「中米地峡運が建設問題と政治カートゥーン表象」(『明治大学人文科学研究所紀要』第67号,2010年)

金澤宏明「米布互恵条約の締結とハワイ併合」(『文学研究論集』第30号,2009年)

金澤宏明「第二次クリーヴランド政権の対ハワイ政策」(『文学研究論集』第28号,2008年)

金澤宏明「ハワイ併合問題再検討−ジョン・T・モーガンの膨張論と人種統治政策を中心として−」(『駿台史学』第212号,2004年3月)

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金澤宏明さん(明治大学,相模女子大学,都留文科大学)より頂戴しました。ありがとうございます。近年では政治マンガ(政治カートゥーン Political Cartoon)がメディア的機能をゆうすることを利用しながら,時代的要請や大衆認識を抽出する研究をおこなっている。

金澤宏明さんRead &Recearchmaphttp://researchmap.jp/read0144684/
金澤宏明さんHP:アメリカ史関連リンク

菊池敏夫『民国期上海の百貨店と都市文化』

kikuchi01菊池敏夫『民国期上海の百貨店と都市文化』(研文出版,2012年2月)

本書は,氏が2009年10月に日本大学大学院総合科学情報研究科に提出した博士論文がベースになっている。

目次
はしがき
序章 問題の所在
第一章 香港、広州の百貨店―先施百貨公司を中心に
第二章 上海における百貨店の創成
第三章 民国期上海における百貨店の誕生と都市文化
第四章 戦時上海の百貨店
第五章 民国期上海における四大百貨店の広告活動と都市の発展
第六章 建国前後上海の百貨店―商業空間の広告
終章
あとがき
主要参考文献一覧/索引/英文要旨
[本体価格:6000円]

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菊池敏夫先生(神奈川大学付属高等学校)より頂戴しました。ありがとうございます。

白倉伸一郎『ヒーローと正義』

490133042X白倉伸一郎『ヒーローと正義』(寺子屋新書,2004年6月)。本書はマニア向けの個別の作品論でもなく,メイキング的な裏話でもない。

私自身,そもそも近年感じていたことは,1990年代後半以降の「ヒーローもの」が,以前の同シリーズとフォーマットで大きく異なる点である。それに対して相応の情報を与えてくれるのが本書である。

私たちが知る「ヒーローもの」とは,「青年(たち)が仮面のヒーローに変身し,正義のために,悪の怪人・怪獣をやっつける」内容。しかし形而上的な抽象論や是非論の次元でのフォーマットはマンネリ化してメッセージ性を失い,チープな「正義」は限界をむかえる。1980年代には「ウルトラマンシリーズ」や「仮面ライダーシリーズ」が終了した。ほぼ同時期「スーパー戦隊シリーズ」でさえ打ち切りが検討されたという(特に「地球戦隊ファイブマン(1990年)」から「恐竜戦隊ジュウレンジャー(1992年)」の頃)。

本書によれば,永遠の定番のように思われるフォーマットの転機は1995年の地下鉄サリン事件,1997年の酒鬼薔薇聖斗事件,2001年9月18日のアメリカ同時多発テロ及びその後の対テロ戦争にあるという。わかりやすい「悪役」の登場,簡単に人を殺してしまう少年,そして小さくて一方的な「正義」。いわゆる平成シリーズといわれる「ウルトラマンシリーズ(16年ぶりの「ウルトラマンティガ」[1996年]復活)」や「仮面ライダーシリーズ(10年4ヶ月ぶりの「仮面ライダークウガ」[2000年])」,そして「スーパー戦隊シリーズ」などが注目されているが,それは懐古的な復活とはほとんど関係はない。注目されているのは作品の完成度の高さであり,これは「ヒーロー」や「正義」という普遍的に用いられる言葉をアプリオリなかたちで垂れ流すことなく,1年の作品のなかで視聴者と制作者,子どもと大人が一緒に考えていこうとしているからにほかならない。

個人的な興味から言えば,私の研究テーマにもつながる「わたしたち」と「あいつら」の二次元世界と第三ファクターとの絡み,また「世界の境界」や「グレーゾーン」に関する記述は,私自身の幼い頃の記憶を再構築してくれる。また「ヒーローもの」は,よく「昭和もの」「平成シリーズ」などと年号で区分されることが多いが,ちょうど冷戦終結の時期とも重なるところもあり,歴史学的に「継承」と「断絶」を考える上でのひとつのケーススタディの材料として本書を読むことも可能であろう。

少なくとも日本の「ヒーローもの」の根源は日本神話と言われるが,その映像化のプロットはアメリカ映画にあること,それを現在の感覚で意識し越えようと試みている部分が読み取れることに,本書の価値のひとつを見いだすことができる。

子どもというのは色々な面で正直なので,うわべだけでおしきせな対応をしているだけでは,すぐに見破られ飽きられてしまう。そして意味の通らない「正義」はバカにされる。結果的にそれが視聴率や玩具販売に直接結びつくから,制作側にとってみればいちばん厄介な分野であろう。そういう意味では,媚びることなく子どもと正面から向かい合わなければならず,さらに緊張感を持続的に保った関係が必要なのだろうと考える次第。

栞代わりに挟んでいたレシートからは2004年8月27日購入と分かる。新刊ではないが,訳あって以前の本を読み直している。

著者の白倉伸一郎氏は1965年生まれ。「仮面ライダー響鬼」(2005年)後半メインプロデューサーとしての大幅路線変更,「仮面ライダーディケイド」(2009年)の最終話と映画告知"騒動”により,特撮ファンの間で知られる“カリスマ”プロデューサーである。そういう意味でも本書は注目されているようだ。

A Study around...(白倉氏のブログ):http://cron204.seesaa.net/

『清代満漢関係研究』

201109151121347343中国社会科学院近代史研究所政治史研究室[編]『清代満漢関係研究』(社会科学文献出版社,2011年8月)

2010年8月28日〜29日に北京でおこなわれた「清代満漢関係史国際学術研討会」(中国社会科学院近代史研究所主催)での報告論文集(プロシーディングス)。小生も参加・報告した。41篇の論文を掲載。

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序言…………劉小萌

一 清初満漢関系
南兵遊撃胡大受敕諭建州女真考…………楊海英
清太祖時期女真与漢人之関系…………趙志強
清太宗皇太極的太廟儀式和堂子-関于満漢両種儀式的共処情況…………(日)楠木賢道
清入関前漢人官僚対其政治的影響…………(日)谷井陽子
清初期対漢軍旗人“満洲化”方策…………(日)杉山清彦
清入関前政権儒学化問題再考察…………朱昌栄

二 八旗制度与満漢関系
尚可喜一族的旗籍与婚姻関系…………(日)細谷良夫[著]・張永江[訳]
清代台湾緑営中的旗籍総兵官…………(台)許雪姫
清代旗人選任緑営官制度考察…………杜家驥
従法律看清朝的旗籍政策…………(台)頼恵敏
清代北京的旗民関系-以商鋪為中心的考察…………劉小萌
北京“回子営”的250年史…………(日)小沼孝博
清代的旗、民関系:以江寧駐防為例…………(台)許富翔
旗民与満漢之間:清代“随旗人”初探…………定宜庄・邱源媛
昇允考論…………張永江
“旗人也,漢人也”:満洲人昇寅(1762-1834)与其青年時期的生活経験…………(仏)陸康
八旗漢軍“勲旧”佐領考-雍正朝“佐領三分法”与“勲旧”名称…………(日)綿貫哲郎→こちら

三 辺疆治理与満漢関系
清代東北駐防八旗与漢人-以黒龍江地区為中心…………(日)柳澤明
論雍正時期盛京地区的辺境統治政策…………(韓)金宣旼
故土与辺疆:満洲民族与国家認同里的東北…………(美)邵丹
日本公司在中国東北地区的土地経営-従中国史研究中呈現出来的日本社会…………(日)江夏由樹
新疆軍府制下的理民体制与満漢員地任用…………華立

四 晩清満漢関系
従天地会看清代民間社会的満漢関系…………(韓)李平秀
道光、咸豊朝的粤海関与関監督…………任智勇
関于太平天国的“反満”問題…………姜涛
満漢関系下嘉道年間淮北的捻党活動及政府的応対…………顧建娣
戊戌年翁同龢開缺前後清廷満漢関系管窺…………馬忠文
袁世凱集団与満洲親貴之間的冲突和調適…………馬平安
預備立憲時期的平満漢畛域思想与満漢政策的新変化-以光緒三十三年之満漢問題奏議為中心的探討…………李細珠
辛亥時期思想界関于満漢関系問題論争的再考察-以《民報》和《新民叢報》論戦為中心…………崔志海
清末“反満”革命思潮下的史学…………劉俐娜
辛亥革命中的満漢関系…………賈艷麗
中華民国北京政府時期清室、宗室、八旗与民国政府的関系-以《清室優待条件》為中心…………(日)阿部由美子

五 档案与文献
関于八旗値月档…………(日)加藤直人
関于日本東洋文庫与中国第一歴史档案館所蔵镶紅旗満洲衙門档案…………(日)中見立夫
従満文档案看満漢関系-以乾隆朝満文寄信档為例…………張莉
満洲文化:台湾乾隆御碑研究…………(台)甘徳星
《閑窗録夢》作者身分考…………趙令志・関康
試論清朝満、漢文档案在有関記載的特征及其規範-以有関乾隆時期清朝官員与蔵伝仏教大活仏的会見礼儀档案為例…………(日)村上信明
従“子弟書”看嘉道時期満漢文化関系…………邱志紅
清代満蒙辞書“序”研究…………関笑晶
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管理人プロフィール

出身地:群馬県前橋市

履歴:高校卒業後,日中学院より中国に3年間留学。印刷関連会社勤務を経て,日本大学通信教育部(史学専攻)から日本大学大学院文学研究科史学専攻(博士前期課程)へ。日本大学大学院文学研究科東洋史学専攻(博士後期課程)満期退学。博士(文学)

現職:非常勤講師ほか

専攻:清朝史・満族史・東北アジア民族史・東アジア史及び満洲語文書資料。

タイトルの“tere inenggi”とは満洲語で“その日”という意味です。

現在,歴史学・東洋史・中国語(漢語)・コンピュータ情報リテラシー等の講師をしてます。講義では,できるだけ多様な視座を提供したいと模索中です。

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