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研究(満族史・清朝史・東アジア史)や講義(歴史学・東洋史・中国語[漢語]・コンピュータ)等の備忘録

2011年度:東洋史特講機米本大学通信教育部[通年])

授業アンケートの結果より

授業(2011年度)の最終講義で実施されたアンケートの結果が送られてきた。今回は「東洋史特講」と「東洋史概説」の2科目。

☆「東洋史特講(「清朝史・満族史」)」は,特殊講義なので用意した史料を読み進めながら,通説との差異や共通部分を探っていくもの。

「清朝や満洲民族等に関し,史料をどのように使って事実を見ていくかについて学んだ。その手法についてはとても参考になり,可能なことは卒論制作に生かしたい」,「全く興味のない内容でしたが,先生の説明や資料により興味を持つ内容に変わっていきました」,「とても難しい内容でしたが,資料や口頭の説明で理解しやすいようにしてくれた」,などは狙い通りであったことを確認できた。

また「中国共産党により,歴史がゆがめられているため,何故現在の中国がこのような現状にあるかわかりにくくなっているが,清朝の歴史を明らかにすることで理解が進んだ」。現代中国に対する私たちの認識は,中国共産党が歴史をゆがめただけに限らないが,現在の中国を捉える上で清朝史の理解が必要なことに気づいてもらえたようだ。

☆「東洋史概説(「中央アジア史」)」は,概説科目なので一般的な知識と研究の方法を紹介。

「内容的には,分かり易かった」,「概説というだけでなくて歴史を視る姿勢について示唆していただいたと思います」,「モンゴルや中央アジアなど普段接する機会,学ぶこともない国々を知ることができ,勉強になり,楽しかった」などは,小生の講義への取り組みや基本姿勢が伝わったようで嬉しい限り。

「いままで受けた講義の中で,一番しっかりとされた授業でした。(授業内容・時間共に)もっと経験を積まれれば,すばらしい先生になると思います」。素直に受け取りますヽ(・ε・)人(・ε・)ノ ありがとうございますw

☆2つの講義に共通する部分。

「中国の地名等特にむずかしかったです。少しずつ学んで知識を増やしていきたい」,「どういう字を書くか,悩みました。でも,よく授業を聞いていて分かるような気がしました」。地図や図版なども配りながら話しを進めているのだが,できるだけ復習をしてもらえると助かります。

やはり緊張したり準備が足りなかった部分,時間配分がうまく行かないときは,「あまりに駆け足でメモするのが大変」,「相当専門的分野の話しだったので,話すスピードが速いと感じた」となってしまうのは永遠の課題なのか。関連して,毎回残り20分でレポート(いわゆる“リアクションペーパー")を書かせてるが20分とれた週はそう多くないところも反省。なので「書く時間をもっと下さい」はごもっとも(講義終了のベルが鳴ったらレポート途中でも提出可能にしている。もちろんレポート成績は配慮してる)。

「いつも,授業の最後にその日のまとめを先生が述べるが,口で言うだけなので,書きとるのが大変だった」。これは昨年度(「歴史学」)から始めた手法。配られた授業用レジュメはあくまで補助であり,教員が話すことを積極的にメモしないと授業についていけないのは何の授業でも同じだから。まとめ部分は3回は繰り返すことにしてるので,今年度も問題点がないようなので来年度以降もそのまま続ける。

「毎回レポートを書かせるのに,それが成績に反映されているのか不明だった」。大いに反映されてますよ(。・ω・)ノ゙

2つの授業アンケートともに今回は「テーマ」や「授業の分かり難さ」への批判は見られなかった。ただこれは大学事務方で取捨選択した結果,小生の手元に届いていないだけかもしれないw いずれにせよ,来年度以降も緊張感をもって講義(とそのための研究)に精進します。

総合教育科目「歴史学」を除いた概説科目(「東洋史概説」)・入門科目(「東洋史入門」)・特講科目(「東洋史特講」)は,小生の場合,東洋史(中央アジア・東アジア・東北アジア)の様々な視座やマージナル的な部分などの見方を紹介してるが,学習目標としては異文化理解とともに卒業論文執筆のお手伝いを念頭においている。直接的には入門科目で紹介するだけだが,その他の概説科目・特講科目でも意識しつつ講義を進めるようにしている。

※コメント部分はすべて原文ママ

第26回[試験]:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (71)2限。3号館400教室。

授業前,卒論指導1件(突厥史)。文献目録の確認。かなりの本数に加え,入手しやすい書籍・論文が多いので,ほっと一息(´ω`) 紆余曲折あり,ここへの到達まで長い時間がかかったが,来年度の卒業を目指しているそうなので,がんばってもらいたい。

11時10分から12時10分まで(60分間)は最終試験。

今年度より,試験時間は授業終了時間にあわせることに。すでに論述式の題目は周知済みであり,受講生は書き写すだけで済むので,こちらも気が楽である。ただ1400字〜1600字の間での解答なので,ほとんどの学生が時間ぎりぎりまで書き写し&確認作業に追われていた。

受講生のみなさん,一年間お疲れさまでした。

試験の内容は難しいけど,_撞戮濮阿茲蠍經の内容から出題されることを通達済みであり,∨荵限の終わりにみなさんが書き取れるスピードで,まとめの部分を数回読み上げていること,M盻気砲呂気蕕砲澆覆気鵑離螢▲ションペーパーをもとに,再度前回のまとめ直しを5分ほど費やしておこなっていること,せ邯海硫歛蠅六邯各の2週間前に文面で配り,準備をしておくように通達済みであること,ゼ講生が1〜2回休講したとしても充分選択可能な内容にしていること,ε日は自筆のノート持ち込み可であり,書き写すだけで済むこと,Ш療栖霆爐六邯柿阿某回にわたって説明済みとして周知させていること。なので,最低限これらのことをクリアーしていれば,単位は問題ないはずです(´ω`)

写真は1号館入口。昨晩のものと同じアングルなのはご愛敬w

第25回[補講]:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (68)今朝も甘い朝です。

師走の忙しさもあと1週間となりました。先週がタイトなスケジュールだとすれば,今週はイレギュラーのオンパレード。予定表がないとやることが分かりません。無事に帰還できるよう待っていてください( ´ノω`)w

個人的には昨日のゴーカイジャーの続きが気になってしかたありません。あと色んな人に誘われながら「けいおん!」の映画を見にいく時間が来週までとれません。

てか,眠いので文章がつまんなくてすみません。

閑話休題

10月20日(木)2限の補講。

3限,201講堂。

第25回は「八旗制と民族(11)」。

安南黎氏佐領編設始末について学んだ。

はからずも,1年間で学んできた民族・八旗制・科挙官僚と旗人官僚・侍衛(ヒヤ)・清朝皇帝の顔などを確認するような授業となった。元ネタは小生の論考だが,やはりハンドアウトを作る過程で論文上の資料の読み間違いを発見。授業用では直したけど,ま,しゃーない(´ω`)

だいぶ論文から端折ったけど,それでも語り尽くせない部分が残ってしまう。講義時間内での結論にも入れることができない。

今年度の特殊講義で知ったことは,論文1本を講義で説明しようとすると2コマ必要だということ。細かい八旗の所属とか学生向けでないものを省けば,かなりスリムになるかも。

補講にもかかわらず,普段の半分近くの学生が出席してくれました。ありがとうございます。これで,本当に東洋史特講気裡映間の授業が終了です。

第24回[最終講義]:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (63)
2限。3号館400教室。

第24回は「八旗制と民族(10)」。

漢軍旗人の“満洲化”について学んだ。

漢軍旗人の“満洲化”現象を,数家族(鉄嶺・李永芳一族,瀋陽・范文程一族,鉄嶺・李思忠一族,寧遠・祖大寿一族)の『八旗通志初集』や各々の家譜冊の記録より読み合わせ,どのようなことを実際に“満洲化“と称しているのかについて,受講生と一緒に確認した。

来週12月12日(月)3限に補講があるのを除けば,1年間の授業が終了。小生にとっては,初通年での特殊講義でした。最初はネタ探し&授業の進め方に不安があったが,現在ではまだネタがあるので,残念にも感じるw

やはり特殊講義は,教員の立場からは90分で問題提起→完結させる授業内容を展開すること(実際には70分話して20分リアクションペーパーが理想だったw)と,学生向けには卒業論文執筆のためのひとつのパターンを示せればと考えて,単なる座学でなく,一緒に資料を読み進めることに重点をおきました。それでも演習とは違うので,こちらで読みやすいように資料を少々いじりましたが(´ω`)

昨年度の「歴史学」と続けて履修して下さった受講生のみなさんとも,木曜日午前中の講義ではお別れです(´ω`)

でも,次週15日は試験日です。お忘れなきようw(´ω`)

第23回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (51)12月1日になり平成25年春の入社に向けた就職活動が解禁です。大学3年生には知り合いも多いので,特に気になります。

ぜひとも五感をフルに働かせて情報を収集し,自分自身で判断をして,自分自身で納得のいく就活がおこなえるよう祈念しています。何も手伝えませんが遠くから応援してます(`・ω・´)

2限。3号館400教室。

第23回は「八旗制と民族(9)」。

まずは試験問題を発表した。プリントを配り口頭で注意事項を繰り返し説明した。参照物は自筆のノートのみであるが,当日までに解答を作成してくること,1400〜1600字で解答用紙に書き写すだけで40〜50分かかること,などを説明した。

「世職根源冊」からみた清初の漢軍旗人について学んだ。\たΔ箸蓮き◆崟た根源冊」について,順治年間の恩詔記事にみる漢軍旗人の分類などを,旧漢人・新漢人・新漢官それぞれサンプルをだして,受講生とともに確認した。

世職や「根源冊」の説明だけでかなりの時間をとった。漢軍旗人の説明をするひとつの切り口として「世職根源冊」を用いたわけだが,その説明だけでメモをとったり頷いたり集中している受講生がかなりいた。あらためて地ならしの必要性を強く感じた。

もともと小生の論考をテーマにしたが,どうやら何かしっくりいかない部分を感じた。例の時までには書き直したいと考えている(´ω`)

第22回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (44)2限。3号館400教室。

第22回は「八旗制と民族(8)」。

清初の旧漢人について学んだ。まずは前回のリアクションペーパーでの質問・疑問に答えるかたちで,あらためてまとめをおこなった。テスト範囲だから,準備にもなるでしょ?w

それから, 峙豐楚諭廚箸蓮き代表的な「旧漢人」に属する漢人の履歴,「旧漢人」の清朝における地位について説明した。結局は「旧漢人」と清朝帝室との姻戚関係のみを取り上げて,もうひとつの旗属については,受講生への混乱を避けるため,これをやめた。これで,だいたいリアクションペーパーを書く時間が5分ほど縮まったくらい。旗属は学部生にはむずかしいかも(´ω`)

次週,試験問題を発表します!

そういえば,今日の授業にはつきそいで小さなお友達が来てました。4歳だそうですが,90分間おとなしくしていたので,まったくストレスに感じませんでした。また遊びに来てね(実は小生も小さい時,母親の授業について行き,同じ経験をしたことがあるので身近に感じました)。

授業終了後,エライ先生と打ち合わせ1件,その後エライ方々への対応1件。後者用にお弁当をいただきました。ごちそうさまでした。でも,おかげで今日は上下ともに正装ですw

その後,後者への様子を見に,意地悪な笑みを含みながらやってきた先輩と少々情報交換したのち,水道橋→戸塚への移動。あいかわらず,汗をびっしょりかきながらの爆睡タイム。甘いチョコが食べたい(*´∀`♡

写真は,通信教育部本館。今朝6時半過ぎに前を通ったとき,本館1階・3号館1階ともに電気がついてました。お仕事お疲れ様です。

第21回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (38)最近,よく講義中に口のなかの頬肉を咬んでしまい,痛いまま講義内容も咬んでしまってオイタw ということがよくあります。何だか呂律がまわっていないみたいで,少々みっともないですね(´ω`)w

2限。3号館400教室。

第21回は「八旗制と民族(7)」。

漢軍旗人とその研究視座について学んだ。まず清朝は多くの民族が共生する帝国であることを復習し,高校教科書や一般書「中央官庁における満漢併用制」が,実は中国内地のみを対象としていること(特に“中央”官庁という表現のロジック)を改めて説明し,「中国」「漢族」にたいする現在型の思いこみを払拭するところから始めた。\仰に帰順した漢人の類別と漢軍旗人,八旗漢軍研究の視座などを資料を読みつつ進めた。

今回は,ハンドアウト1枚,資料1枚で講義を進め,かつ受講生がリアクションペーパーを書くのに理想の時間を提供できた。ヘレンケラーもびっくりの三重苦ならぬ三重丸の理想型講義。小生にしては珍しく肩の力を抜きつつ授業が進められた。

今年2月に台湾で葉高樹先生(台湾師範大学)と意見交換をしてからというもの,繙訳科挙と漢軍旗人との関係について考えることが多い。前回までの蒙古旗人の研究を学んで,さらに強く感じた。そういえば,小生が院生になって最初に読んだ満洲語の檔案資料もまた雍正年間の繙訳科挙だったなぁと思い出す。今書いてることが終わったら,繙訳科挙にも取り組んでみよう ←いつ?w

補講日(10月20日分)を決めた。12月12日(月)3限,201講堂にて(´・ω・`)いちに♪いちに♪の♪さんげん♪

第20回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (28)2限。3号館400教室。

第20回は「八旗制と民族(6)」。

“旗に編入されたモンゴル人は,八旗満洲と八旗蒙古とに存在したが,モンゴル語教育や蒙古繙訳科挙の対象とされたのは蒙古旗人であること,√飜科挙の実施は,蒙古旗人に喪失していたモンゴル語への学習意欲をおこさせるとともに,理藩院実務官僚を確保する目的があったことなどを学習した。

資料を読みつつ解説を加えつつ,授業を進めると意外に時間が限られてしまう。特講とはいっても,あまり深く踏み込んでしまっても学生不在にならないように気をつけている。できれば,受講生自身が疑問点をもって調べるように講義をもっていきたいけど,そう興味をもつ学生がいるのか気になるところではある。

写真は3号館。

第19回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (22)2限。3号館400教室。

第19回は「八旗制と民族(5)」。

モンゴル・チベット統治に従事した蒙古旗人官僚の「モンゴル人」意識について学んだ。

前回の松筠(スンユン)と同じく,これまで広く「満洲人」と認識されてきた蒙古旗人から,3名の「モンゴル人」意識について資料を読みながら確認した。卒論を書くにあたって,どういう部分から分析を始めるのか,そのヒントをあわせて紹介した。

だいぶカミまくってしまったw 毎回講義時間がぎりぎりでリアクションペーパーの時間がほとんどないので,今回は短めに設定したが,それでも5分程食ってしまった。プレゼンは難しいなぁ(´・ω・`)


写真は3号館。

休講:東洋史特講機米本大学通信教育部)

所用により休講しました。補講日は未定。


授業とは直接関係ないけど,現在のところ,小生の歴史系科目(日本大学文理学部,日本大学通信教育部にて)のスタンスというか,コンセプトというか,授業内容というか,は流動的ながら以下のとおり。

歴史学:1年生以上。日本史・東洋史・西洋史を含めた内容。大学の「歴史学」が高校までの「歴史」と異なる点,「歴史」とは何か,歴史を視るための「視座」,また「民族」と「国家」など。通年の場合,後期はドーデ『最後の授業』を取り上げて,「民族」・「国家」・「国語(言語)」について学んでいる。(通)

東洋史概説:2年生以上。中央アジア史。遊牧民とオアシス定住民,イスラーム,モンゴル帝国や遊牧民国家の統治原理などをキーワード中心に学ぶ。(通)

東洋史入門:2年生以上。東洋史学史,東洋史で卒業論文を書くための作法,実際に図書館に出向いての目録作成は不動。また近代日中関係史も講義に含むことがある。通年の後期または諸事情で図書館での作業ができない場合,簡単に資料を読む作業(特殊講義や演習のさわりとして;明治時代の新聞など)も取り入れている。(通)

東洋史特講(特殊講義):2年生以上。主に原資料を読みながらの講義。これまで鄭成功,清朝史・満族史,北京史など。(文理・通)

東洋史演習(or研究実習):3年生以上。中国語の論文を日本語に翻訳する作業。(文理・通)

備忘録がわりに(´ω`)

第18回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (12)2限。3号館400教室。

第18回は「八旗制と民族(4)」。

清朝中期の蒙古旗人の自己認識について学んだ。

これまで広く「満洲人」と認識されてきた蒙古旗人。典型的な蒙古旗人の一家に生まれ,翻訳官から理藩院筆帖式となり,理藩院の実務処理官を経て庫倫辦事大臣・駐蔵大臣・軍機大臣・伊犁将軍・六部尚書等の要職を歴任するなど,昇進コースを進んでいった松筠。彼が著した『百二老人語録』の記事を読み進め,松筠の考える蒙古旗人の自己認識をたどった。

参照した論文がとても分かりやすいものであったため,受講生の多くに理解してもらえたが,90分ぎりぎり時間を費やしてしまった。こういう特講科目は,できるだけ時間内にまとめる必要があるので,「じゃぁ残りは次週」とはいきにくい(´・ω・`)

次週10月20日は休講です(補講日未定)。


授業終了後,ルルのパパさん御用達の通称"駅前中華”こと祥龍房にて先輩と昼食。ごちそうさまでした(´ω`)

その後,14時22分東京駅発の東海道線で戸塚駅→明治学院大学横浜校舎へ。電車ではいつも爆睡w


写真は,今年度の海外スクーリング(台湾;2012年2月7日[火]〜12日[日])の案内。本日,昼に説明会があったようだ。昨年度の海外スクーリングと,小生が台湾での資料調査の時期が重なったため,おじゃまさせていただいてからもう9ヶ月経つんですね。(台湾での資料調査記録はこちら,台湾師範大学で開催されていたスクーリングにおじゃまさせていただいた記録はこちら

第17回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

写真 (7)2限。3号館400教室。

第17回は「八旗制と民族(3)」。

天聡九年(1635)の正藍旗解体事件について学んだ。

かなり準備に時間を費やしながら,90分で何処を取捨選択してよいか悩んでいるうちにタイムアウト。正藍旗のニル編制とか,特殊講義でも学生ついてこれないだろうと最小限にとどめておいたが,それでもマングルタイ・デゲレイ・マングジ・ソノム……でも人名多すぎたようです。学生は区別がつかなかったようです,ハイw でも小生自身もうまく準備ができなかったので,いずれ(w)リベンジは果たしたい。

講義終了後,講師室にて以前のプロジェクト仲間のY氏(心理学w)と再会(*´д`*)久しぶりで,Y氏も小生の授業時間割を見て,会えるかなぁと気にかけていてくれたとのことで嬉しい。立ち話ではあったが,近況報告。

またL先生とお仕事関連の話。気にかけていただきありがとうございます。その後,こまごました仕事を終えて戸塚へひとっ飛び。明治学院大学横浜校舎にて遅めの昼食。あと一コマ,お仕事してる方々がんばりまっしょい!


写真は,道路の左が1号館,右が3号館。

第16回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。3号館400教室。

第16回は「八旗制と民族(2)」。

入関後における親王へのニル発給について学んだ。

すでに受講生には告知済みだが,「八旗制と民族」の講義内容から最終試験(12月15日)問題を出すということもあり,前半20分位は先週の内容について,リアクションペーパーでの質問に答えつつ,再解説をおこなっている。昨年度より採用しているやり方。続ける予定です(`・ω・´)テスト対策だけでなく,学習の理解度チェックにも役立てると思います。てか役立ててください。

小生の歴史関係の授業の進め方(語学やコンピュータ関連,演習形態を除く)は,いまだに模索中ではあるが,現在のところ,基本的にレジュメを配り,それにそって講義を進めている(板書は難しいキーワードを記すだけ)。レジュメは最低限度(3枚以内)+資料にとどめ,重要な事柄やまとめは口頭でのみ説明している(レジュメだけ手に入れても試験対策にはならないのだw)。その日の講義の終わりに2〜3行分程度の「今週の講義のまとめ」を,同じく口頭でノートに書き取ってもらえるよう,繰り返し読み上げている(書き取るか書き取らないかは学生の自由)。こうすることで出席した学生と出席しない学生,講義に参加してる学生としてない学生との差別化をはかっている。その後,リアクションペーパーを仕上げてもらい,提出した受講生から随時退室してもらう(もちろん授業終了の鐘が鳴った場合には,途中でも提出→退出可能)。

授業内容は,康煕十四年(1763)の恭親王常寧・純親王隆禧の和碩親王受封及び旗王就任とニル発給を通じて,当時の皇帝権力の下五旗への権力介入への度合い,また新旗王家創設の目的について,実録や『八旗通志初集』などの資料を読み進めながら考察した。

リアクションペーパーを読むと,どうやら最後にふれた二阿哥・允礽の皇太子冊立に受講生の関心事が集中しているように感じた。こういう反応も,すでに半期を終えて受講生が清朝皇帝(ハン)の権力構造を理解しているからこその反応だとほくそ笑んでいる(*´д`*) また同じリアクションペーパーからは,前半の再解説も喜ばれているようである。


このあとは明治学院大学(横浜校舎)の秋学期初回の授業です。

第15回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

110922_0712~012限。3号館400教室。

第15回は「八旗制と民族(1)」。

「多民族国家」清朝において重要な地位を占める,満洲・モンゴル・漢の3「民族」を解説し,「満洲族」という呼称にはいくつかの意味があることを学んだ。

また高校で学んだ「八旗制」の用語を確認した後,研究の立場より軍事組織だけに止まらないことを解説した。また八旗と清朝皇帝(ハン)との関係,旗王と旗下人との関係,ニル(niru;佐領)が旗王にとってどういう存在なのかなどを学び,清朝皇帝と八旗統属関係についてまとめた。

このテーマで数回に分けて紹介するので急がなくてよいのだが,今回も説明が終わると学生がリアクションペーパーを書く時間が短くなってしまった。結構時間的余裕をもたせたつもりだが,いつも本題に入るまでの「滑走」が長すぎるのだと反省。別名「スイッチが入るまでに時間がかかる」ともいうw(`・ω・´)う〜ん

このあと打ち合わせ2件φ(・_・”)


写真は1号館。

第14回[後期開始]:東洋史特講機米本大学通信教育部)

110915_1538~012限。3号館400教室。

第14回は「清朝入関をみた日本人」。

後期最初の授業。小生自身,夏休み中は研究生活どっぷりだったので,講義生活にもどすためもあって,番外編的に『韃靼漂流記』をもちいて,約370年前に清朝の入関と明清交替を直接目撃した日本人漂流民を紹介した。彼らは盛京(瀋陽)・北京にも逗留し,当時の最高実力者の摂政王ドルゴンとも面会している。また南京陥落直後に北京に連れてこられた,旧南明福王政権の漢人が薙髪しているのを自身の眼で確認している。

それとあわせて,学部生が卒業論文を書く際に,物語や聞き取りなどを資料の中心とする時の作法(デフォルトだけど)を,『韃靼漂流記』の考証とともに紹介した。

『韃靼漂流記』を大学の講義でとりあげるのは6年ぶり。後期最初の授業ということで,気負わない内容を選んだつもりであったが,終わってみるといつもどおりの疲労度と深さと時間であったw(`・ω・´)あちゃー

来週から八旗制の話に戻ります。


授業終了後,14時から卒論指導。進捗状況を確認。夏休みから着実に一歩づつ進めていることがわかった(来年度卒業予定なので)。それにしても同じ空間に師匠のお一人がいらっしゃると,指導も緊張する。


写真は教室がある3号館。

第13回[前期終了]:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第13回は「清太宗ホンタイジの即位をめぐって」。

清太宗ホンタイジの即位にかんして,ホンタイジのパーソナリティ面や多民族が集まってきた時代的緊要性からでなく,太祖ヌルハチの妃やヌルハチの継嗣問題など,満洲人社会から確認した。

夏休みの宿題を考えたが,資料が学部生には難解なのでやめた。また同じ特講(鍋本先生の日本史特講)も宿題を出さないとうかがったので,そちらにもあわせるようにした。

前期の講義は,3月の震災で書斎が崩れたまま新学期を迎えてしまったこともあり,書斎にひととおり資料がありながら探し出せず,あらためて図書館などで借り出すなど手間がかかりすぎたww夏休み中に体勢を立て直さないと( ´△`)

前期は最後の授業,後期は9月15日からd(^_^o)

第12回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第12回は「清朝皇帝とモンゴル首長層との関係(3)」。

清朝政権と隣接するモンゴル諸部のホルチン部・内ハルハ五部・チャハル部のうち、チャハル部の話をしようとまとめだしたが、結局は明朝成立後の正統史観や伝国の玉璽「制誥之寶」をめぐる話になった。

それから、天聡九年にチャハル部のスタイ太后から玉璽を受け取る部分を『旧満洲档』から読み取り、一般的にチャハルから献上されたといわれる玉璽の実際の流れを追った。

次週が前期最終週になります。

第11回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第11回は「清朝皇帝とモンゴル首長層との関係(2)」。

清朝政権と隣接するモンゴル諸部のホルチン部・内ハルハ五部・チャハル部のうち、今回は清太祖ヌルハチと内ハルハ五部との関係史をたどった。またバヨト部のエンゲデルのマンジュ国での地位、さらにホルチン左翼のミンガン・マングス・同右翼のオーバを加えて、ヌルハチ期からホンタイジ期までの清帝室との姻戚関係の流れを確認した。

あと2回(7月14日・21日)で前期が終了。 前期の試験はおこないません(´ω`)

個人的な研究からいえば,バヨト部エンゲデルとヌルハチとの関係を押さえておくことは,李永芳(fusi efu)や佟養性(siuli efu)の位置を考える上で不可欠なことだと感じた。

第10回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第10回は「清朝皇帝とモンゴル首長層との関係(1)」。

清朝政権と隣接するモンゴル諸部のホルチン部・内ハルハ部・チャハル部のうち、今回はマンジュ国ハン/清朝皇帝とホルチン首長層との関係や婚姻関係について紹介した。

第9回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第9回は「大清の国号について」。

清朝入関前の、‖請張魅襯魯全の後金の国号と天命の年号を使い始めた時期、及びそれが意味すること、∪饗製.曠鵐織ぅ鹸の大清の国号改称や崇徳の年号制定の時代的背景、また改称が意味することなどを講義した。

授業内レポートをみても、最近はきちんと教員が伝えたいことをまとめた内容が多くなった。例年どおりだと6月にはうまく講義内容が受講生に伝わっているか悩む時期だけど、今年度にかんしては皆無である。素直に嬉しい( ´ ▽ ` )ノ

教務課より前期試験の問い合わせあり。この授業では試験は後期のみなのでおこなわず。夏休みの課題をどうしようか検討中なり(´ω`)

第8回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第8回は「清朝の開国説話をめぐって」。

清朝の開国説話について,/析辰侶疎屐き及び長白山伝説,ブクリ=ヨンションの紹介それぞれの部分から見えてくること,た析辰寮り立ちについて学んだ。

また上述の紹介を通じて,論文執筆の際には先行研究が不可避であることを紹介した。

第7回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第7回は「“二つの故宮”と「満文原档」(『旧満洲档』)」。

)無と台湾に存在する故宮博物院(実際には瀋陽にもあるが…)の歴史が、中国の近現代史や日本との戦争と深いつながりがあること、◆嵋文原档」の発見と“南遷“、『旧満洲档』としての出版、及びそれを用いた研究のいくつかを紹介した。

とりわけは、「満文原档」を単に文字資料としてだけではなく、モノそのものとして用いた松村潤先生や細谷良夫先生の研究を中心に紹介した。受講生にとっては、先学の研究姿勢と方法が自身の卒論を考える上で刺激になったようだ(´ω`)

第6回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第6回は「『満文老档』の“発見”」。

最初に、清朝「入関」前の資料について、『満文老档』や「満文原档」(『旧満洲档』)・実録・その他の档案資料を紹介し、1905年に内藤湖南が『満文老档』を“発見“した部分を学んだ。そして、当時の「東洋史学」との関係に言及した。

第5回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第5回は「扁額にみる清朝皇帝の性格」。

北京・盛京・熱河にある満洲語・漢語(+モンゴル語・チベット語・ウイグル語)の扁額を比較して、清朝皇帝の性格を及び多民族統治の一面を理解した。

今年度の特講は出席率が高く、授業時間内のレポート課題を読むのが楽しみ。やりがいがある。

第4回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。

第4回は「満洲の名称をめぐって」。

現在、国名または地域名として知られている 繁洲”の由来、∨洲人とは?、C鰐召箸靴討痢繁洲”、ぁ嵋州」と「満洲」について学んだ。

90分にしては盛りすぎた嫌いがあるが、い狼い砲覆觴講生も多かったらしく、そのことをまとめた授業時間内レポートが目立った。

第3回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限。400教室。履修登録が完了して38名。

3週間ぶりの授業。本格的に スタート。
第3回は「清朝史研究の視座」。

清朝史にかんして、広く知られている高校教科書での一般的な理解から出発し、それとは異なるこの1年で学ぶ視座(特に入関後)を実際に資料(満文档案・清朝档案→宮中档)面から紹介した。

そして高校教科書で紹介されている清朝の歴史が「間違えている」のではなく、資料的な制限から清朝の一側面だけを捉えているにすぎず、これまでの漢文資料とあわせて満文資料を利用した研究が歴史理解の幅を広げることを理解させた。

授業最後のレポートでは、上述からいろいろ自分の興味・関心に引きつけて読み取っていただけたようです(^ω^)

第2回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

第2回は「ビデオ鑑賞」。
来週・再来週(4月28日・5月5日)が休講で2週間空いてしまうのと、受講生がそろうのを待つために、これまでの中国王朝とは異なる視座を提供できる視覚教材を見せて感想文を書かせた。

次週5月12日から、本格的に特殊講義としてのスタートをする予定。

第1回:東洋史特講機米本大学通信教育部)

2限(10:40-12:10)。初めての通信教育部3号館400教室。名簿では31名(暫定)、参加は35名。
通年では初の特講の講座をもちました。1年間かけて、自分の専門(博論に結びつけて)を講義しなさいとのありがたい「天の言葉」なのでお受けした次第。

第1回はガイダンス及び導入。まずはお決まりの成績評価基準や試験の内容などを説明し、導入では前期におこなう講義内容を概観した。

見知った学生(リピーター)が約半分おり、やりやすい環境にあることは間違いないが、自分の専門分野をいかに授業の形態で受講生にわかりやすく説明できるか、弾薬数とともに悩みどころである。

でも頑張ります(^ω^)
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管理人プロフィール

出身地:群馬県前橋市

履歴:高校卒業後,日中学院より中国に3年間留学。印刷関連会社勤務を経て,日本大学通信教育部(史学専攻)から日本大学大学院文学研究科史学専攻(博士前期課程)へ。日本大学大学院文学研究科東洋史学専攻(博士後期課程)満期退学。博士(文学)

現職:非常勤講師ほか

専攻:清朝史・満族史・東北アジア民族史・東アジア史及び満洲語文書資料。

タイトルの“tere inenggi”とは満洲語で“その日”という意味です。

現在,歴史学・東洋史・中国語(漢語)・コンピュータ情報リテラシー等の講師をしてます。講義では,できるだけ多様な視座を提供したいと模索中です。

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